先月放映されたNHKテレビ「知るを楽しむ 水木しげる 百歳まで生きるでしょう」は面白かった。
特に最終回「なまけ者になりなさい」は腹を抱えて見た。
漫画で金持ちになった事を臆面もなく豪語する水木先生と、それを横でハラハラしながら窘めて訂正する水木先生の奥様の構図は絶品でした。
今年で86歳。至って健康な水木先生の言葉は含蓄のある重みがあった。以下にざっと抜き出してみる
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「(若かりし頃の作家時代は)小便とか糞をする時だけが、休憩時間のような感じで。こういう(妖怪マチコミの絵を指差しながら)狂乱状態ではじめて金を貰う。ハッと気付いた時は、巨万の富が出来てるって感じです。(奥様、隣で苦笑)まあ、それは大袈裟だけど(大笑)。」
『朝は寝床でグーグーグー お化けにゃ学校も試験もなんにもない ~昼はのんびりお散歩だ 楽しいな 楽しいな お化けにゃ会社も仕事もなんにもない』ゲゲゲの鬼太郎の歌詞は、南方の生活を書いたんです。
(注1.水木氏は戦争時代、南方戦線へ送られ、南方の現地の島の人々に助けられている。)
「なまけ者になりなさい。」
(注2.水木氏は60歳を過ぎて、仕事の量をセーブする)
「働きたくは無い訳です、元来。だから、貧乏になる、金が無いから、仕方無い働く。それでまぁ、金持ちになる訳だけれど、本当はあまり働きたくないねぇ。」
「眠りも(私は)10時間くらい寝ないとダメ。10時間くらい寝て、収入は人の倍くらいってのがいいんじゃないですか」
「やっぱ。働かなくちゃならんというのは大変です。(働かなくちゃならないこの世は)あきらめるしかないでしょう。地獄だと思って諦めるんです。現世を地獄だと思って働く。この世は地獄です。特にジャパンの場合はね。まあ、アメリカなんかもそうだと思うけど。やはり南方の生活は最高。」
「私は、石森とか手塚さんみたいに真面目にやらなかったから生き延びられたんです。あれらは、石森とか手塚は2日やるから、徹夜を。あれがいけない。あれが体に悪いんです。1日はいいけど、やっぱ2日はいけない。」
(注3.手塚治虫:享年満60歳3ヶ月。石森章太郎:享年満60歳3日。)
「(私は)金があるからね。(そう言った後破顔して大笑い)」
「生きてるってことは楽しくてたまらんって感じです。欲しいものも今んところ無いんですよ。結局は健康だから、シュークリームとかああいうのが欲しい。」
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金持ちであることを豪語しても、嫌味がないのは水木先生の品格というか、人柄です。が、それよりも、貧乏から這い上がり、仕事仕事で働き尽くし、アイデアと筆一本で、人気漫画家に登り詰めた、独力で稼いだからこその説得力だし、かえって爽やかなんだと思います。
隣で苦笑する奥様は、金持ちの嫌らしさが無く、ただひたすら「夫婦健康で長生きできる事こそが幸せです」と日々感謝している様子が、TV画面からひしひしと伝わりました。夫婦二人で散歩するエンディングを見て、素敵な夫婦だな、ああいう老夫婦になりたいな、と思いました。
PS.キャラクター使用料の印税って凄いんでしょうね。あぁ、神様どうか私も、ゲゲゲの鬼太郎やドラえもんやアンパンマンのようなキャラクターを生み出したい・・・
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